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1998-02-19
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10KB
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339 lines
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コネクト・コネクション:デジタルカメラ編
パワーザウルス(SHARP):発動編
~その実力は
編集部 舩本昇竜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
パワーザウルスもなんとか、X68k用のデジカメとなりました。元祖モバイルツ
ールの実力はどのようなものなのでしょうか。…って、やけにわざとらしい事を
書いてみたら、「最新のザウルス欲しい病」がぶり返して、困っています。思え
ば、初代ザウルス(PI-3000)の衝撃から、もう何年たつのだろう(遠い目)。
(…昔話は続く…)ザウルスのデジカメといえば、別冊拾五號のシーサイドフェ
アレポートをつくっていた時は、98とカラーザウルスをRSでつないで、98
からMOでデータを持ってくるなんてことやっていたんですよねぇ。だけど、パ
ワーザウルスなら大丈夫。今回の激電でも大活躍!
○まずはサンプルをかねて画像や枚数など
最大撮影可能枚数は、モードによって以下の通り変化します。なお、PZAU.Xを
使う場合は、撮影途中にサイズ画質の変更が出来ないことも考慮してご覧くださ
い。
サイズ 画質 撮影可能枚数(MI-504/MI-506)
◎VGA(640*480) ファイン 15/36 TYPE=CLI:JPEGED 1FINE2.JPG -K
◎VGA(640*480) ノーマル 35/87 TYPE=CLI:JPEGED 1norm2.JPG -K
◎1/4VGA(320*240) ファイン 40/101 TYPE=CLI:JPEGED 2FINE2.JPG -K
◎1/4VGA(320*240) ノーマル 80/212 TYPE=CLI:JPEGED 2norm2.JPG -K
◎1/16VGA(160*120) ファイン 110/263 TYPE=CLI:JPEGED 4FINE2.JPG -K
◎1/16VGA(160*120) ノーマル 170/438 TYPE=CLI:JPEGED 4norm2.JPG -K
連続撮影なんかもできます。本来なら、動いている人でも載せればいいのです
が、まわりのみんなは照れて写りたがらないんです。
◎16枚の手ぶれ TYPE=CLI:JPEGED bure16.JPG -K
○カラーザウルスの絵について、正直に語ってみる
しばらくというか、それなりにいじくりまわした感想等としては、「SHAR
Pのデジカメなのにややシャープさに欠ける絵だなぁ」というのが、正直な第一
印象。
◎彩りの色撮り TYPE=CLI:jpeged COLOR.JPG -K
悪い意味で、「いかにも35万画素クラスなデジカメの絵」といったところで
しょうか。撮影画質をファインに設定しても、確かに色の締まりは良くなったよ
うな感じをうけますが、ぱっと見で変化を感じるほどの画質の差は得られません。
例えば、同じ35万画素のデジカメでも、発色の良さで定評のあるFUJIFILMの
デジカメ(普及版のDS-10)とパワーザウルスで同じ場所を撮影し、絵を比べて
みましょう。
◎パワーザウルス:画質=ファインで撮影 TYPE=CLI:JPEGED p_cable.JPG -K
◎DS-10(FUJIFILMの35万画素タイプ:画質=ノーマル)で撮影 TYPE=CLI:JPEGED d_cable.JPG -K
好みもあるとおもいますが、DS-10の絵に比べ、パワーザウルスで撮影した絵
は、シャープさに欠け、全体的に「もたぁ~」っとした感じをうけます。また、
フラッシュを装備していないこともあってか、白系の色がとびやすくなっている
かのような印象も受けます。
その反面、「いかにもデジカメ」ならではのいいところも沢山あります。
まず、距離6cmの接写の接写が可能であること。用途や目的によって考え方
は変わりますが、いくつかのデジカメを実際にさわり、それなりに活用してきた
者のアドバイス。それは「デジカメは接写が出来てナンボ」。デジカメもカメラ
の一種なので、楽しいポートレートや風景画等をきれいに記録するという大切な
役割もあるのですが、私なんかの経験では、どうもデジカメを手にしている時と
いうのは、全長5~30cm程度のモノを写し、なおかつデータを加工するケー
スが圧倒的に多かったりするのです(CDを8角形に切って撮影し、使用前使用
後を並べるetc...)。ですから、安い割には結構いい絵が得られるという点では
満足しているDS-10も、私の中では、以前のこねこねでも少し触れた通り、「デ
ジタルデータ扱うことが出来るコンパクトカメラ」という位置付けにあります。
以下のサンプルは、撮影可能距離が最短90cmのDS-10では撮ることの出来な
い絵です。
◎ウッキィ池袋 TYPE=CLI:JPEGED uki.JPG -K
◎ポチ丸渋谷でお買い物 TYPE=CLI:JPEGED pochi.JPG -K
Photo by 編集部(鈴)
これらの絵は、切り抜いたウッキィとポチ丸の絵をL版プリントの上に置き、
真上からパワーザウルスで撮影。という、超ローテク合成写真なのですが、接写
が出来なければこういった事も出来ません。
次のポイントは、おなじみの広い液晶画面。ファインダーがあればいらない、
デジカメだから写り具合は気にしないでとにかく枚数を撮ればよい。といえばそ
れまでなのですが、やはり、あればあったで結構便利に使えてしまうものなので
す。また、液晶ビューカムのように、液晶を見ながらレンズを自分に向けること
もでき、このあたりにSHARPらしさを感じるられます。
MDメディアの表面積より広い4.3インチTFT液晶を持つパワーザウルス
は、かなり強引ではありますが、「最も大きな液晶をもつデジカメ」といえなく
もありません。本体液晶画面の良さでいうなら、SANYOの DSC-X1(81万
画素デジカメ)が採用している2インチ低温ポリシリコンTFT11万画素も、
キメが細かくなかなかのものですが、「大きさ」という、パッと見ためのインパ
クト(わかりやすさ)という点ではパワーザウルスにかなわないでしょう。
まったくの余談になりますが、同じデジカメなら、よりでかい液晶の方が女の
子の受けが良かったりします(ちょっぴり経験則)。
さらに、パワーザウルスならではの長所として、撮影した絵に直接メモを書き
込むることが出来るということがあります。ニコンのデジカメにも同様の機能を
備えているものもありましたが、なんといっても本家はこちら。
◎まーきゅりーの改造ポイント TYPE=CLI:JPEGED mc0.JPG -K
◎Aポイント TYPE=CLI:JPEGED mcA.JPG -K
◎Bポイント TYPE=CLI:JPEGED mcB.JPG -K
◎無法地帯 TYPE=CLI:JPEGED muho.JPG -K
◎モバイル人生 TYPE=CLI:JPEGED mobile.JPG -K
絵に加工を加えると、強制的にサイズが320×240ドットになってしまい
ますが、そこは、すぐに割り切れるようになります(意味深な言い回し)。
普通に手書きできるのはもちろん、ペン入力した文字を認識させ、漢字ROMフォ
ントで字を入れることができます。また、矩形領域であればイメージカット&ペー
スト等も出来たりします。
○準備すべきもの等
パワーザウルスの画像メモリデータをX68kで表示するまでの手順について簡単
に見ていきましょう。
・必要なハードウェア
SCSI機器の接続が可能なX68k
SCSI接続タイプのPCカードドライブ(PCD-500等)
Windowsマシンでフォーマット済みのフラッシュメモリカード(に相当
するモノ)
→編集部では、2MBのコンパクトフラッシュ+アダプタおよび、
2MBのスマートメディア+アダプタで動作を確認しています。
・必要なソフトウェア
susie(SCSIドライバ:いつもお世話になっています)
PZAU.X(フラッシュメモリカードから、画像データを抽出します)
jpeged等のJPEG画像ローダ
・データ表示までの手順
1: SCSIでPCカードドライブを接続し、susieを使いドライブを割り当
てます。
例:PCカードドライブのSCSI-IDが5の時、ドライブPに割
り当てます
@>susie -id5 p:
2: フラッシュメモリカードをパワーザウルスにセットし、全データをカ
ードに複製してください。
ザウルスでの手順:
「通信」→「全データ保存」→「保存方法:カード」
→「全データ複製:本体→カード」
※「カードの全データを消去します」のダイアログはオーバーライトの
確認です。メディアのフォーマットをするわけではありません。
3: フラッシュメモリカードをPCカードドライブにセットし、カレント
ディレクトリを画像データを取り出す場所に移動します。PCカードド
ライブをドライブPに割り当てている場合は、
@>PZAU p:
と入力します。パワーザウルス内に15枚画像がある場合は、連番で、
PZAU0001.JPG~PZAU0015.JPGというファイルがカレントに作成されます。
なお、すでにPZAU0001.JPG等のファイルがあった場合も、確認なしでフ
ァイルのオーバーライトを行います。
4: 作成されたPZAUnnnn.JPGファイルはJPEGローダを使うことで、表示す
ることが可能です。
@>jpeged PZAU0001.JPG
○カタログスペック
パワーザウルスのデジカメ部分のスペックを抜粋してみました。
撮像素子 1/4型35万正方画素プログレッシブスキャンCCD
レンズ 光学2倍ズームレンズ F2.4/8
f=3.9~7.8(35ミリ換算37~74mm)
シャッタースピード 自動(1/10~1/10000)
露光制御方法 絞り優先AE(CCDによる電子シャッター方式)
ホワイトバランス 自動
露光補正 本体にて明/暗設定
(-1EV~+1EV、-側1/4EVきざみ、+側1/8EVきざみ)
他にも、レンズで×2望遠(無段階)、デジタル2倍望遠のMAX4倍望遠。
6~12cmの接写が可能。4または16枚連続撮影等の機能があります。
○暗黙の了解など
撮影間隔は画像サイズや画質によっても変わりますが、だいたい約3~7秒。
ちなみに連続コマ撮影は、16枚を約5秒で撮影します。電源OFF状態から撮
影可能状態になるまでの時間は約8秒。このあたりの時間も「いかにもデジカメ」
的であったりします。
X68kでパワーザウルス内のデータを表示出来るようになるまでの時間は1分程
度。スマートメディアやコンパクトフラッシュ上のファイルを直接表示すること
に比べれば、手間と感じられますが、それでも結構、簡単手軽にアクセス出来ま
す。
ちなみに三脚用の穴はありません。固定する必要が出てきた時は、万力を使う
など、各自で工夫しましょう。
○ちょっとだっせん
デジカメを装着した状態のパワーザウルスは、縦横比が1:2を越えたり、市
販の(紙の)システム手帳の大きさに収まらない等、実際の大きさは、「VHS
テープよりちょいと薄い」程度なのにもかかわらず、ひどく横長で巨大、という
印象があります。事実、はじめて触った時も、「やはり大きいな」な素直に驚き
ました。
ところが、私もデジカメカードの脱着を繰り返しているうちに気がついたので
すが、パワーザウルス本体だけならば、元祖ザウルス(PI-3000~PI-5000)に数
ミリの厚さを加えた程度の大きさしかないのですね。これには正直驚きました。
バッテリー込みで重量も約300g(本体は250g)と、さすがに常時ポケッ
トにいれておけるものではありませんが、携帯情報機器として簡単にカバンのポ
ケットにしのばせられます。「お弁当箱」とまで呼ばれた前機種カラーザウルス
からの見事なレスポンスアップとダウンサイジングを同時にはたしたSHARP
の技術者に拍手を!
○メインはパワーザウルス
パワーザウルス(MI-506DC)の標準価格は16.8万円、実売価格はそろそろ
12万円台といったところでしょうか。ハッキリいって、おいそれと出せる金額
ではありません。下手をすれば海の向こうからやってきた1000ドルパソコン
が買えてしまいます。
価値観は人それぞれとは思いますが、「最も大きな液晶をもつ典型的な35万
画素デジカメ」が12~3万円というのは、正直、高いかなぁ、と感じます。
って、誰もそんな風には考えませんか。
(EOF)